美容液など、お肌の保湿ケアとして人気のオイル。肌の悩みに合わせた成分が配合された美容オイルを選ぶと、保湿や毛穴ケア、エイジングケアもできるので、オイル美容には根強い人気があります。
しかし、人気の裏には「オイルを使うとお肌が乾燥する」という意見も。今回は、オイルがお肌にもたらす効果や使用上の注意点についてお伝えします。
お肌の乾燥対策には保湿ケアをしよう
お肌が乾燥すると、不快なつっぱり感を覚えたり、痒みが出たり、粉がふいたり、ヒリヒリしたり、化粧のノリが悪かったり…と、さまざまな症状が出ます。
お肌は乾燥すると、肌の土台となるターンオーバーのリズムが乱れ、潤い成分の生成や皮脂の分泌、血液循環といった、お肌の様々な機能が、うまくはたらかなくなってしまいます。
うまく機能しなくなったお肌は、潤い不足の未熟な細胞でつくられているので、水分保持力が低いです。
外的刺激からのダメージもダイレクトに受けてしまい、とても敏感で揺らぎやすいです。
また、古い角質の排出が滞り、老廃物が溜まりやすくなるので、お肌はかたくなり、スキンケアの浸透も妨げるので、トラブルも起こりやすくなります。
お肌の乾燥状態が続くと、エイジングトラブルも進行するので、シワやたるみの原因にもなると言われています。
そんなお肌の乾燥を改善して、健康なお肌状態を維持する為には、「保湿ケア」は必要不可欠です。
保湿アイテムには様々なものがありますが、今回は様々な使い方ができる「オイル」についてお伝えします。
お肌の保湿にオイルは有効?
オイル美容は、雑誌の乾燥対策や保湿ケア特集でも常にピックアップされる、保湿アイテムの常連です。
私たちのお肌は、日々の生活の中で、紫外線や乾燥した空気、花粉など、環境の影響によるダメージを受けています。
オイルは、環境に左右されて、かたくなったお肌をやわらかくしたり、外的な刺激からお肌を守るバリアとなってくれたり、油分の膜によって水分蒸発を防ぐはたらきがあります。
また、乾燥だけでなく、しわやシミ、毛穴トラブルなど、様々なお肌トラブルの目的に合わせた美容成分を配合しているものも多いので、お悩みに特化したケアができるのも特徴的です。
オイルの特徴をまとめると、以下のようになります。
- 縮こまってかたまったお肌をやわらかくする
- 水分よりもお肌になじみやすい
- 化粧水の浸透を高めるブースター効果がある
- お肌を守る油分の膜をつくる
- バリア機能を高め、外的刺激からお肌を守る
- 界面活性剤不使用なのでお肌に優しい
- 少量で潤うため、長持ちする(コスパも良い)
- 美容成分でお悩みに特化したケアができる
このような点から、オイルは保湿ケアに有効なアイテムと言えるでしょう。
間違った保湿を知ろう!オイルで保湿をする時の盲点
オイルは保湿ケアには有効なアイテムですが、一方で「オイルを使ったら顔が乾燥した」という話もよく耳にします。
そういう方は、オイルのみで保湿しようとしている場合や、オイルによって保湿したつもりになっていることが多いです。
オイルに頼りきりの保湿ケアでは乾燥は改善しない!
お肌の乾燥は、水分と油分のバランスが乱れることで起こります。そのため、バランスよく水分と油分のケアをすることが、保湿の鍵を握っています。
オイルは油分なので、オイルに頼り切ったスキンケアをしていても、乾燥による水分不足は解決しないですよね。
そのため、オイルを使う場合は、化粧水や美容液、シートマスクなどで水分ケアを欠かさず行うようにしましょう。
また、オイルの種類によっては乳液、クリームなどと組み合わせて使うようにしましょう。
オイルは、メーカーによって、ブースター効果のあるものや、油分の蓋の役割をするものなど、使う順番やオイルの役割が異なります。
オイルを使う場合は、そのアイテムの働きをしっかりと把握してから使うようにしましょう。
また、化粧水や乳液、クリームなどは、セラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸、プラセンタなどの保湿成分の配合されているものを使うとさらに効果的です。
オイルのみでは、「完璧な保湿はできない」ということを意識しておきましょう。
オイルで保湿したつもりになっている!
オイルは肌馴染みが良くて、少量でもお肌の表面が潤ってしっとりするので、保湿したつもりになりがちです。
オイルを使うとお肌が潤って感じるので、乾燥に気づかない危険性があり、それが最も心配な点です。
私は、以前、オイルだけのケアでも保湿ができると勘違いしており、ブースターや美容液のオイルだけをお肌につけて放置していたら、時間が経った時にお肌が乾燥してヒリヒリしたり、赤くなってしまったことがあります。
実際のところ、オイルは一時的にお肌の表面だけが潤って感じますが、お肌の内側は水分不足のインナードライの状態が続きます。
普段から乾燥を感じにくい方、乾燥している自覚がない方も要注意です。
知らぬ間に乾燥が進行すると、気がついた時には悪化して治りにくくなってしまうので、オイルの使い方を見直した方が今後のお肌のために良いでしょう。
オイルが向いているお肌質
スキンケアは、肌質に合ったものを選べると、肌荒れの早い改善が期待できます。オイルが向いているのは、どんなお肌質の方なのでしょうか?
例えば、以下のような肌質の方は、オイルを使うことでお肌状態が改善されるケースが多いです。
- 皮脂の分泌量が減る40台以降の女性
- 油分ケアをしていない方
- 皮脂分泌の量が明らかに少ない乾燥肌の方
- バリア機能の低い、敏感肌の方
水分が蒸発しやすく、皮脂の分泌量が少ないお肌質の方は、お肌に明らかにたりていない油分を補うことで、保湿力やバリア機能を高めることができます。
一方で、混合肌や脂性肌の方は、油分が多くて水分が少ない状態です。そのため、化粧水や美容液で水分を補うケアを優先しましょう。
オイルは、ブースターとして使うことで、水分をお肌の奥まで届けることができます。混合肌や脂性肌の方でも、ブースターのオイルと水分ケアで、過剰に出る皮脂の量をコントロールしましょう。
オイルの種類
オイルには、様々な種類があり、中でも代表的なのはミネラルオイル・植物オイル・動物性オイルの3つです。
この3つのオイルの中で最もおすすめなのは植物オイルです。植物オイルは、人の皮脂と同じ成分が多く含まれているため、肌になじみやすく、水分保持力を高めます。
特に、生成された純度の高い高品質のオイルや、天然の植物オイルがおすすめです。
美容効果のあるオイルには、ホホバオイル・アルガンオイル・オリーブオイル・ココナッツオイル・アーモンドオイル・スクワランオイル・マルララオイル・エミューオイル・馬油などがあります。
美容オイルを使うと、お肌の潤いや抗酸化作用、抗炎症作用、毛穴詰まりの改善やハリ弾力を与える効果などが得られます。
お肌の保湿に効果的なオイルの使い方
オイルは様々な使い方ができます。是非色々な使い方を試してみてください(^^)
ブースター
オイルをスキンケアの1番最初に使うことで、その後に使う化粧水や美容液などの浸透を高め、角質層を潤いで満たします。
特に、おすすめは夜のスキンケアです。私たちはすっぴんでいる時間よりも、化粧をしている時間の方が長いですよね。
一日中お化粧をしていたお肌は、夜になると縮こまってかたまってしまうため、スキンケアがうまく浸透しなくなってしまいます。
そのため、特に夜のスキンケアは、オイルでお肌をほぐしてから行うと良いです!もちろん朝のスキンケアにも使えます。
保湿クリームに混ぜる
保湿力を高めるために、オイルを数滴混ぜましょう。一気にリッチな保湿クリームになります。
油分の膜のケアが強化できるので、バリア機能が高まり、外的な刺激や、乾燥からお肌を守ることができます。
マッサージ
オイルは古い角質の排出と血行促進もできるので、マッサージには最適です。
オイルマッサージは、摩擦をかけないように、オイルを手にたっぷりとって行いましょう。
顔のオイルマッサージは贅沢に感じますが、オイルは少量で伸びるので、実はコストパフォーマンスも良いです。
顔用のマッサージクリームを使うのも良いですが、オイルの方が様々な面で使えるので1つ持っていると便利です。
目元や口元のパック
目元や口元は、お肌の中でも非常に乾燥しやすいパーツです。オイルを乗せたら、ラップで覆ってパックをしましょう。上からホットタオルを乗せるとさらに効果アップです。
ファンデーションに混ぜる
ファンデーションは時間が経つと筋になったりしますよね。これは、お肌が乾燥して油分が不足しているサインです。
日中の乾燥対策の1つの方法として、ベースメイクアイテムにオイルを混ぜて保湿力を高めましょう。
ファンデーションに混ぜるオイルの量は、多すぎるとメイク崩れの原因にもなるので、少量を、馴染ませましょう。
オイルの使用期限
開封すると空気に触れて酸化が始まるので、開封後3ヶ月〜6ヶ月くらいの間には使い切りましょう。
メーカーにもよりますが、一般的な化粧品は開封後1年以内に使うことが目安とされてるものが多いので、オイルの使用期限は短い印象です。未開封の場合は3年以内に使うようにしましょう。
保存状態も品質に関わるので、保存場所は高温多湿の場所は避けるようにしましょう。
もし、使用期限が切れてしまった場合は、酸化したオイルがお肌の刺激になる可能性もあるので、入浴剤のように湯船に垂らしたり、体の保湿やオイルマッサージに使うのもおすすめです。
まとめ
いかがでしたか?オイルは様々な活用方法があり、お肌の保湿ケアにも有効であることがわかりましたね。
ただ、オイルはお肌の表面がしっとりと潤うので、保湿ケアの盲点とも言える、「保湿をしたつもりになる」という危険性もあります。
また、オイルの種類やメーカーによってはスキンケアとしての役割も異なり、肌質によってはオイルが向いているお肌質、そうでないお肌質もあるので、ご自身のお肌状態をよく確認した上で使ってみてください(^^)
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